始まり 1
二人の事を少しずつ書いていこうと思います。
それは寒い寒い冬の夕方でした。
会社の駐車場でアイドリング中、助手席側の窓から此方を覗いてる人影に気づきました。
暗くて誰なのかハッキリ見えない。
でもその人は「チョットいいですか?外に」って言ってる。
いつの間にか車でもぶつけたのかな?って焦って出てみると、違う部署の人だった。
お疲れさまです、どうかしましたか?と声をかけると‥‥
「渡したいものがあって‥」と2つ隣に停めてあった自分の車のなかを探している様だった。
探しながら「ここでは見られるとマズイんで、帰る途中にコンビニありますよね?そこの駐車場で…」と。
は?マズイって何⁇何がマズイの⁈
面倒な事に巻き込まれそうな予感がしたので
「急いで帰らないといけない用事があって…ここじゃだめですか?」と嘘を言った私。
少ししてその人は探し出した小さなものを差し出してきた。
渡されたのは綺麗に折りたたまれた小さな紙切れ。
開いてみると、これまた綺麗な字でメアドと苗字が書いてあった。
「えと……(長い沈黙ー思考回路混線中—)…メアド…ですか?」
その人は冷静に「はい、メール下さい」と。
「あ‥‥はい。じゃ、急いでるのでこれで」と帰ろうとした時、その人は…
「あの‥お名前は?」って。
なーーーにーーー!!!Σ(゚д゚lll)
名前しらないんかい!!!
もうね、これはメアドもらった事より衝撃的です。
私はその人の名前は知ってた。
だって同期だもん!
部署は違うけど、同じ会社で10年くらい一緒なのになー。
そんなものなのかなー。
メールくださいっていわれても〜、なんてメールしたら良いんだろう?
挨拶程度で殆ど接点なんて無いのになぁ〜。
あ〜やだな〜宗教とかの勧誘かな〜?
そんな事しか思い浮かばなかった。
このブログへのコメントはmuragonユーザー限定です。